BLOG

庭師のブログ

  1. HOME
  2. ブログ
  3. ブログ
  4. 庭師の使っている道具はどんなもの?
道具

庭師の使っている道具はどんなもの?

造園の仕事をする職人たちは皆、手入れの行き届いた道具を使っています。
「庭師」というと思い浮かぶのは複数のハサミやホウキなどが思い浮かぶかもしれませんが、これらの道具にもいくつも種類があります。
特に腰に巻いているベルトに付いている「腰道具」は、お客様からも「何が入っているんですか?」と聞かれることもあります。
ここでは庭師が大切にしている道具について、解説してみたいと思います。

庭師の腰道具(腰まわり)は「三種の神器」

まずは庭師の腰についている道具の紹介です。
「腰道具」と呼ばれ、「木バサミ」「剪定バサミ」「ノコギリ」の3点セットをベルトに付けています。
人によってはこれ以外の道具も腰につけている場合もありますが、剪定の基本は「枝を切ること」にあり、基本的にはどのような木であってもこの「三種の神器」があれば剪定することが出来ます。

木バサミ

木バサミ

最もオーソドックスな庭師のハサミで、細い枝や茎を切ることが出来ます。
手入れされた木バサミは切れ味が物凄く、細い枝であればほとんど感触なく切れてしまいます。その気持ちよさは初めて使う人であれば病みつきになってどんどん枝を切りたくなってしまうほどです。(冗談じゃなく、あまりに心地よく切れるので素人の方が使うと枝を切りすぎてしまうことがよくあります)
一方でその切れ味を保つためには細かい手入れが重要で、木のヤニが頻繁についてしまうほか、すぐに錆びてしまうため水分はハサミにとって天敵です。
また、その危険な切れ味は時にケースを突き破ってしまうこともあるため、慎重に取り扱う必要があります。
価格もピンキリで数百円のものから数万円するものまでありますが、プロであっても大体5,000円程度のラインのものであれば問題なく使うことが出来ます。(斎藤グリーンでは1万円以上の少し良いものを選んでいます)
最近は「ふるさと納税」の返礼品としてもよいハサミがあるので、趣味でガーデニングをやっている人でも是非一度良い「木バサミ」を経験していただきたいと思います。

剪定バサミ

剪定バサミ

1cmを超える少し太い枝になると木バサミではなかなか切れなくなるので、そんなときには剪定バサミを使います。
短い刃渡りと「アンビル刃」という片側だけに刃がついた構造により、より強い力をかけることが出来るので、太い枝でもサクサク切ることが出来ます。
こちらも木バサミ同様に鋭い切れ味のために手入れをするわけですが、太めの枝を切る剪定バサミも木バサミ同様に木のヤニが付きやすいことから、すぐに切れ味が落ちてくることを実感します。
長めの作業になると休憩時間にハサミの手入れをしながら切れ味を復活させる職人も多いです。
価格帯としては木バサミと同じ程度で、5,000円程度以上のものを使っている場合が多いです。(こちらも斎藤グリーンで使用しているのは1万円程度の若干高品質なもの)
「職人の道具」としてはどちらも意外とリーズナブルな印象を受けるのではないでしょうか?
大事なのは価格よりも日頃の手入れということですね。

剪定ノコギリ

ノコギリ

三種の神器、最後はノコギリです。
剪定バサミでも切れないような太い枝になるともうノコギリで切り落としてしまいます。
よく日曜大工などで使うノコギリに比べると、短くて強度が高いものを使います。
片手での作業が基本になるので扱いやすいように持ち手がピストル上になっているものが多く、腰につけても邪魔にならない長さでだいたい25cm前後のものが多いです。
また、「アサリ」といって歯が外側に開いて屑が詰まらないような構造になっているのも剪定ノコギリの特徴です。
本体と替刃の価格はそれほど変わらず5000円程度からといったところです。
つまり庭師の三種の神器はすべて安いもので揃えると1万円程度で揃ってしまいます。
この3つの道具があれば、たいていの枝は切ることが出来ますので最低限の道具として庭師の腰道具に選ばれているわけです。

その他の庭師道具

もちろん庭師の仕事は枝を切るだけでなく、切った枝を効率的に掃除したり高所での作業をするためにハシゴを使ったりと腰道具以外にも大小さまざまな道具を用います。
腰道具(3点セット)以外にどのような道具を使っているかを紹介します。

掃除道具(竹ボウキ・熊手・テミ)

切った葉や枝を集まるためにホウキや熊手を使い分けます。
ホウキの場合は大きな枝をなかなかうまく掃くことが出来ないため、枝の選定が中心の場合は熊手を使うことが多くなります。
ホウキも熊手も大中小揃えている場合が多く、だいたい一年中トラックに積まれています。
また、チリトリとして使う「テミ(または「ミ」)」と呼ばれる大きなカゴ(なぜかオレンジなことが多い)は見たことがあるかもしれませんが、チリトリとしてだけではなく石灰や砂、小石を運んだりとかなり汎用的に使われます。ただの大きなチリトリではないんですね。

ハシゴ

高所での作業にはハシゴが必須です。
また、その高さも様々なのでだいたい何種類かのハシゴを用意している(これもトラックに積まれている)場合が多いです。
短いものは6尺(180cm)から、大きなものでは15尺(450cm)とかなり幅があります。
場所を売らばず設置できるように三点で支えるようになっており、不安定な場面も多く場合によっては補助を必要とします。

電動鋏など

最近ではより効率的に作業量を増やすために様々な電動工具も充実しています。大雑把な作業を電動で行い、細かい作業を手作業で行うなどうまく使い分けをしながら効率よく作業することでコストも抑えてお客様にも還元ができるようになります。

庭師の道具は昔からシンプル

紹介した以外にも刈込バサミなどのハサミのバリエーションやスコップなどの土木系の道具も使ったりしますが、いずれにしても庭師の道具は昔から大きく変わらず「最新式の道具」のようなものがあるわけではありません。
結局は庭や植物をずっと相手にしているので「ハサミで切る、切ったら集める」という作業が基本となるため「切る道具」と「掃除道具」というシンプルなものに行きつくのです。
消耗も激しくはないのでしっかり手入れをすれば道具の費用もかなりリーズナブルに維持することが出来ます。
庭師の仕事を見る際は是非これらの道具やその「手入れ」にも注目してみてはいかがでしょうか。

関連記事